こんにちは。
前回は台湾華語ってどんなことばなのか、中国語(普通語)との字体違いなどについて紹介しました。今回は台湾人の中国語の発音や声調の特徴について紹介しますよ!
台湾人の話す中国語は、一般的にアクセントがあまり強くなく、普通話ほど抑揚がないといわれています。
この台湾訛りあるの中国語は “台湾腔(tái wān qiāng)”と表現されます。
台湾訛りのある中国語を話す人に対しては、”他的口音有台湾腔(彼の中国語は台湾訛り)”などといったりします。
では、具体的に台湾腔の5つの特徴を見ていきます。
1、声調の抑揚がゆるやか
中国語には第1声から第4声までの4つの声調がありますが、中国で話す中国語は、この4つの声調の抑揚をはっきりして話します。
しかし、台湾の中国語は抑揚がそれほど強くなく音が比較的平坦です。
台湾人の話す中国語は柔らかく感じる人が多いのは声調の抑揚のなさが大きい理由と考えられます。
2、そり舌(巻き舌)をしない
ピンイン表記で「zh-」「ch-」「sh-」「r-」で表される子音は「そり舌音(巻き舌音)」と呼ばれていますが、舌を上にあげて発する音です。
中国ではしっかり舌を上にあげて発音をしますが、台湾人は舌をあまり巻かずに発音します。
台湾のそり舌音の発音は以下のように聞こえることが多いです。
普通話の発音 | 台湾の発音 | |
「zhi (ジ)」 | → | 「zi(ズ)」 |
「chi (チ) 」 | → | 「ci(ツ)」 |
「shi (シ)」 | → | 「si (ス)」 |
3、鼻音(「n」と「ng」)を区別しない
台湾では「-en」と「-eng」 、「-an」「-ang」の発音の区別をあまりしません。舌の付け根で発音する「-eng」「-ang」を、舌先で発音する「-en」「-an」で発音します。
「ん」の聞き分けが苦手な日本人にはありがたいのではないでしょうか。
ただ、逆に中国で中国語を話すときは気を付けないといけないですね。
4、軽声が少ない
中国語には「軽声」と呼ばれる1声から4声に属さない「軽声」と呼ばれる発音があります。
軽声は文字通り軽く発音する単語ですが、台湾では中国で軽声になるものを普通に発音する単語が多いです。
例えば「もの」を意味する“東西(dōng xī)”。中国語では「西」は「xi シ」と軽く発音しますが、台湾では「xī シー」と1声で発音します。
5、語尾に感嘆詞などがつく
台湾人は会話の語尾によく「啊」「喔」「噢」「哦」「啦」「耶」「嘛」などをつけます。
日本語だと「〜だよ」「〜だね」「〜でしょ」のような語感でしょうか
例えば、好啊~(hăo ā:いいよ~)、 好可愛喔~(hǎo kě’ài ō:とてもかわいいよ~)のような感じです。
これらの単語の発音は台湾語の語尾音に由来しており、台湾人の中国語では使われることが多いようです。
では、次回は同じ漢字の単語でも普通語と台湾では発音や声調が違う単語を紹介したいと思います。
同じ漢字で同じ意味なのに発音が違うって……混乱しかないですね。
せめて知識として把握しておきましょう!
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