台湾で中国語を学ぶ場合、台湾華語を習います。
台湾華語って中国語(普通語)とは違うの?
NHK中国語講座で習った中国語は台湾では通じないの?
などなど……
疑問に思う方もいると思いますが、台湾でも広く「中国語」が使われています。
台湾で使われている中国語は、「國語/guó yǔ」「中文/zhōng wén)」 と呼ばれています。
台湾華語は中華民国が制定した標準語で、日本国内で一般的に習う中国語(以下「普通話」)同様、北京官話をベースにして作られた中国語です。
北京官話ってなに?と思われる方もいらっしゃると思いますが、これはこれで長い話になるので別の機会にまた紹介したいと思います。
普通話と言語のベースが同じで、文法は同じであるため台湾でも日本で習った中国語は十分通じますよ。
台湾華語と普通語の違いとして一番大きいのは使用している字体があげられます。
中国語を学習している人であれば一度は聞いたことがあると思いますが、中国語には「簡体字」と「繁体字」の二つの字体があります。
字体の違いを簡単にまとめてみました。
簡体字 英語:Simplified Chinese | ・主に中国やシンガポール、マレーシア、アジアの華僑が使用 ・従来の漢字の偏や旁の一部、または全体を簡略化した字体 ・1956年に中国政府が「汉字简化方案」で制定 |
繁体字 英語:Traditional Chinese | ・台湾、香港(ホンコン)、マカオやアメリカのチャイナタウンなどで使用 ・従来より使用されてきた字体。正字、正体字とも呼ばれる ・簡体字と比べ圧倒的に画数が多い |
<例>簡体字
獲 → 获(huò) 豊 → 丰(fēng) 馬 → 马(mǎ)
<例>繁体字
学 → 學 湾 → 灣 国 → 國
日頃から漢字を使っている日本人からすると簡体字は規則性を覚えれば理解が早い、繁体字は常用漢字もしくは旧漢字と同じものも多いので見ればわかるものも多いのではないでしょうか。
漢字の成り立ちなど漢字に対する理解が高い人、漢語辞典をよく引く人、明治~昭和前期(国語改革以前)の小説、書物をよく読む人などであればどちらの字体であっても理解するのが早いのではないかと思います。
台湾華語を勉強する場合は「繁体字」で中国語を学んでいきますよ。
他にも台湾華語と普通語には発音、語彙、使用する単語の違いなど様々な相違点があります。
次回以降、それぞれの違いを掘り下げてみていきます!
お楽しみに☺