インターネットやSNSを見ていると
「普通はそんな言い方はしない」
「“XXX”なんて言葉は使わない」
といった投稿を見かけることがあります。
多くのものは、
「言わないことはないし、
使うこともある」だと思っています。
例えば、“请多关照”。
中国人は言わない!とされるフレーズの代表格ですね。
そりゃ、学生や友達間の挨拶では言わないと思います。
しかし、ビジネスの場では使用されています。
特に日系企業で働く中国人や
日本人と一緒に働く中国人、
在日中国人と仕事をする場合、
最初の挨拶では “请多关照” を言われる確率は
かなり高いです。
相手の中国人も
日本人が「よろしくお願いします」という
挨拶をする文化であることを知っており、
相手を尊重する意味も込めて
言ってくれているだと理解しています。
同じように、“认识你高兴”は
中国と取引のある欧米企業では使われているそうです。
そもそも “认识你高兴” は、
英語の “Nice to meet you” を
中国語に訳したフレーズです。
「外国語」のフィルターがかかっていると、
思考の幅が狭まりますが、
日本語だって同じですよね?
家族と話すとき、
学校で先生と話すとき、
友達と話すとき、
会社で話すとき、
プレゼンで話すとき、
知らない人に話しかけるとき、
などなどなど……
状況や場所、話す相手によって、
使う単語や言い回しは変えていませんか?
「言う言わない」投稿を見かけた場合、
まずは鵜呑みにはしない。
「そういう意見もある」くらいの知識として
とどめておくのがよいと思っております。
そして、
実際の会話では、相手に合わせる。
また、情報発信者に対し
わざわざ反論や否定もする
必要もないと思います。
情報を発信している以上、
根拠ゼロではないはずですので。
言葉の使い方の認識が異なる人とは
日頃接触している
中国語の世界が違うだけ。
言語学習者同士、
お互いを尊重しながら
勉強していけたらいいですね。